私は、「与えられた条件で最も幸福に生きる」のが現役を退いた老人としての「道」と思うものだ。 与えられた条件は、自分達が若い頃作り上げてきた物だから、今更人に文句を言う筋合いも、言われる筋合いも無い。 だから働く若い人の邪魔に出来るだけならないようにして、遊びまくる。 そこで、お盆休みも終わったし、観光地は空いて来たと思われるので、入笠山に出掛けた。
道も駐車場もガラガラだったが、入笠湿原には入道雲のように何処からかモクモクと湧き出た人で一杯だった。 殆どが中高年と子供達だ。人のいない景色を撮るのはまだ難しい。
山は花盛りだった。 湿原にはサワギキョウが咲き始め、秋風が吹き渡っていた。 エゾリンドウはまだ固い蕾だ。 九月の初めにまた来なければ。
花の咲き具合が少しおかしい。 八月の上旬に盛りになるものが、半月から一月遅れで咲き、今頃盛りのものと一緒になって、山はお祭り騒ぎだ。 特にヤナギランが全体を華やかにしている。 お盆休みの間もこんなに綺麗だったろうか。 若い人たちは見ることが出来たのだろうか。
それにしても、お盆の混雑は何とかならないのかなあ。 毎年渋滞に巻き込まれる若い人たちが気の毒でならない。 四十年前と殆ど変わっていない気がする。 企業にはフレックス休暇何て考えて欲しい。 社員の要らざる苦労は経営者の不幸だろうが! お盆の行事は実家に任せればいい。 或いはフレックスお盆何ていうのもいいな。 「この、バチあたりメ!」なんて声が聞こえて来そうだ。 でも、親も先祖も自分の子孫にできるだけ苦労させたく無いんじゃないかなあ。