一緒に暮らしていた柴ワンコのコタツが千の風になって、家の周りの彼のにおいが薄まったころ、穴熊夫妻のドンコとシメジがやってきた。 毎年、一匹づつ子供を連れてきて、三年目の今年はダイちゃん、チュウちゃんショウちゃんの三匹を連れてきた。 中でもショウちゃんは一番小さくて、いつも母さんのシメジと一緒に来ているうちに、来たり来なかったりのチュウちゃんより大きくなり、まるで犬のように人に馴れてしまった。 コタツがいるころも、テンやハクビシンがコソコソ来ていたけれど、遠巻きにしていた気の小さいキジバトやリスまで堂々と窓際までやってくるようになった。 ふと、千の風のコタツが皆を送り込んでくるように感じる時がある。